ココナラの手数料はいくら引かれる?手取りから逆算する値付けの考え方
ココナラで出品者が負担する販売手数料は、サービス価格・有料オプション・おひねりの合計に対して22%(税込)、ビデオチャットは27.5%(税込)です。購入者には別に5.5%のサービス手数料がかかりますが、これは出品者の手取りからは引かれません。つまり5,000円で売れても手元に残るのは3,900円です。この記事では、手数料がいつ・何に対して引かれるのか、出金までの流れ、そして「欲しい手取りから価格を逆算する」考え方と時給換算を、検算した数字で整理します。
ココナラの手数料は誰がいくら払うのか
ココナラの手数料は、出品者が払うものと購入者が払うものの2種類に分かれます。混同しやすいので、先に整理します(2026年10月7日にココナラ公式ヘルプで確認した内容です)。
| 負担する人 | 名称 | 率 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 出品者 | 販売手数料(通常のサービス) | 22%(税込) | 同じトークルーム内の、サービス価格・有料オプション・おひねり |
| 出品者 | 販売手数料(ビデオチャット) | 27.5%(税込) | 同上(2025年4月16日以降に開いたトークルーム) |
| 購入者 | サービス手数料 | 5.5% | サービス・有料オプション(電話相談は対象外) |
出品者の22%は、税抜20%に消費税10%を足した数字です。ビデオチャットの27.5%も、税抜25%に消費税を足したものです。公式ヘルプでは「税込」の率として案内されているため、手数料に別途消費税が上乗せされることはありません。
購入者の5.5%は、購入者が商品代金とは別に支払います。出品者の手取りには影響しませんが、購入者から見た総額は上がります。5,000円のサービスなら、購入者の支払いは5,275円です(5,000円×1.055)。値付けのときに「購入者にとっての見え方」を考えるなら、この上乗せも頭に入れておく必要があります。
販売手数料は何に対して、いつ引かれるのか
サービス価格だけでなくオプションとおひねりにもかかる
ここが最も見落とされやすい点です。公式ヘルプの記載では、販売手数料の対象は「同一のトークルーム内で購入者より支払われたサービス価格、有料オプション、おひねり」です。たとえば次のような取引では、合計に対して手数料がかかります。
手数料の計算: 5,000円×22% = 1,100円、2,000円×22% = 440円、1,000円×22% = 220円 → 合計 1,760円
出品者の手取り: 8,000円 − 1,760円 = 6,240円
「オプションは追加報酬だから丸ごともらえる」と考えていると、手取りの見込みがずれます。おひねりも同様です。おひねりは購入者が感謝の気持ちや追加作業の対価として払うものですが、出品者側から見ると22%が差し引かれた額が売上になります。なお、おひねりについてはキャリア決済を使った場合に100円の決済手数料が発生すると公式ヘルプに書かれていますが、誰の負担になるのか、売上にどう反映されるのかの細部までは確認できていません。気になる場合はヘルプで直接確認してください。
引かれるタイミングは「取引完了時」
販売手数料は、トークルームの取引が完了して売上金として計上される時点で差し引かれます。購入時や納品時に手数料の請求が別に来るわけではなく、売上として画面に出る金額がすでに手数料控除後の額です。したがって、見込みの売上を立てるときは最初から「価格×78%」で考えるのが安全です。
端数は四捨五入
公式ヘルプによると、販売時の手数料額は小数点第一位を四捨五入して計算されます。たとえば1,005円なら手数料は221.1円で221円、手取りは784円です。1円単位のずれは実務上ほとんど問題になりませんが、ツールの計算結果と画面表示が1円違っても、故障ではありません。なお、オプションを複数付けた場合に品目ごとに端数処理されるのか合算で処理されるのかまでは、公式ヘルプの記載から断定できませんでした。1円単位の差は気にしすぎないのが現実的です。
ビデオチャットだけ27.5%になっている
2025年4月16日から、ビデオチャットの販売手数料は22%から27.5%に引き上げられました。公式のお知らせでは、サービス価格・有料オプション・おひねりのすべてに新しい率が適用され、テキストチャット、データ納品、電話相談、有料ブログは影響を受けないとされています。適用は2025年4月16日以降にトークルームを開いた取引からで、それ以前に開いたトークルームは、新たに有料オプションやおひねりが追加されない限り従来の率のままです。
5,000円のビデオチャット相談なら、手数料は1,375円、手取りは3,625円です。同じ5,000円のテキスト相談(手取り3,900円)より275円少なくなります。手取り3,900円を確保したいなら、ビデオチャットは約5,380円以上にしないと追いつきません。逆算の方法は後述します。
なお、事前の打ち合わせだけをビデオで行い、実際のサービス提供はテキストチャットで行うという使い分けは公式のお知らせにも触れられています。打ち合わせにビデオを使いたい場合は、どの形式のサービスとして出品するかが手取りに直結します。
売上金が入金されるまでの流れと出金のコスト
売上金の受け取り方法は、銀行振込とポイント交換の2つです(ココナラヘルプ「売上金の受け取り方法」)。銀行振込の流れは次のとおりです。
- 振込先の口座情報を登録する。出品者情報の氏名フリガナと口座名義が一致している必要があります。
- マイページの「売上管理・振込申請」から振込申請をする。
- 申請した週の翌週木曜日中に振り込まれる(月曜から日曜までに申請した分。祝日が絡む場合は翌営業日)。
振込手数料は、申請額が3,000円未満だと160円が差し引かれ、3,000円以上なら無料です。受取可能な売上残高が161円以上あれば申請できます。また、売上が反映されてから120日以内に申請する必要があります。
ここで効いてくるのが、少額で何度も出金するコストです。たとえば手取り390円(500円のサービス)の売上が1件だけの状態で出金すると、160円が引かれて手元には230円しか残りません。実質の手数料率は54%を超えます。3,000円に達するまでためてから申請すれば、振込手数料はかかりません。急ぎでなければ、売上を3,000円以上ためて1回で出金するのが基本です。
手取りから逆算する値付けの考え方
「価格×78%」を使った逆算
手数料22%の場合、手取りは価格の78%です。欲しい手取りを0.78で割れば、必要な価格が出ます。ただし端数処理があるので、実際には手取りが目標以上になる最小の整数価格を探すのが正確です。検算した結果は次のとおりです。
| 欲しい手取り | テキスト等(22%)の必要価格 | ビデオチャット(27.5%)の必要価格 |
|---|---|---|
| 1,000円 | 1,282円 | 1,379円 |
| 2,000円 | 2,564円 | 2,758円 |
| 3,000円 | 3,846円 | 4,138円 |
| 5,000円 | 6,410円 | 6,896円 |
| 8,000円 | 10,256円 | 11,034円 |
| 10,000円 | 12,820円 | 13,793円 |
実際の出品価格は切りのよい数字にしたいので、3,846円なら3,900円や4,000円に切り上げる形になります。手数料計算ツールで「欲しい手取り」から必要な販売価格を逆算する
消費税や税金は別に考える
手取りといっても、そこから所得税・住民税・国民健康保険料などが引かれます。副業の場合は所得の合計によって税率が変わるため、「手数料を引いた額」はあくまで中間地点です。時給換算をするときは、最終的に税引き後でいくら残したいかも想定しておく必要があります。時給計算ツールに手数料率22%を入れて、必要な単価を試算する
時給換算:手数料を引いたあとの本当の時給
値付けでいちばん多い失敗は、「作業時間」だけで時給を計算することです。実際には、購入前の質問対応、見積もりの相談、修正対応、納品後の質問といった作業時間が加わります。次の表は、手数料22%を引いた手取りを、実際にかかった総時間で割った時給です。
| 販売価格 | 手取り | 総時間 | 時給換算 |
|---|---|---|---|
| 3,000円 | 2,340円 | 1時間 | 2,340円 |
| 3,000円 | 2,340円 | 2時間 | 1,170円 |
| 5,000円 | 3,900円 | 2時間 | 1,950円 |
| 5,000円 | 3,900円 | 3時間 | 1,300円 |
| 5,000円 | 3,900円 | 4時間 | 975円 |
| 10,000円 | 7,800円 | 4時間 | 1,950円 |
| 10,000円 | 7,800円 | 6時間 | 1,300円 |
| 20,000円 | 15,600円 | 8時間 | 1,950円 |
3,000円のサービスで実作業が1時間でも、事前のやり取りと修正で合計2時間かかれば、時給は1,170円まで下がります。最低賃金に近い水準です。作業時間は「純粋な制作時間」ではなく、「その1件に関わった全時間」で数えてください。
目標時給から価格を決める例
手取りで時給2,000円を確保したい場合を考えます。
必要価格(22%): 6,000円 ÷ 0.78 ≒ 7,692円 → 7,700円〜8,000円で設定
同じサービスをビデオチャットで提供する場合: 6,000円 ÷ 0.725 ≒ 8,276円 → 8,300円〜8,500円
総時間が4時間なら必要手取りは8,000円、必要価格は10,256円です。時間が増えるほど必要価格は大きくなりますが、これは時給を守るための最低ラインにすぎません。相場より高すぎて売れなければ意味がないので、価格を決めたら、時間を減らす工夫(テンプレート化、事前確認事項の整備)も同時に進めます。単価計算ツールで、作業時間と手数料から1件あたりの適正価格を出す
赤字になりやすい価格帯はどこか
ココナラの販売手数料は率が一定(22%)なので、手数料率そのものは安い価格でも高い価格でも変わりません。それでも低価格帯が苦しくなるのは、1件あたりにかかる固定的な時間と、出金時の固定費があるからです。
- 500円〜1,000円台: 手取りは390円〜780円台です(500円で390円、1,000円で780円)。やり取りに30分かかれば、それだけで時給が780円以下になります。出金も1件ずつやれば160円の振込手数料が重く、3,000円分ためてから申請するといった運用が必須です。
- 3,000円前後: 手取り2,340円。作業が1.5時間を超えると時給は1,500円を切ります。修正回数に上限を決めていない場合、赤字ではなくても「時給が見合わない」状態になりがちです。
- ビデオチャット: 27.5%に加えて、日程調整の時間が発生します。1回30分で1,500円のような価格だと、手取りは1,087円、準備時間を足せば時給は1,000円台前半です。
赤字かどうかの判断基準は「手取り−原価(外注費・ツール代・素材費)−自分の時間×最低限欲しい時給」がマイナスかどうかです。外注や素材購入が絡むサービスは、手数料を引いたあとに原価を引くので、利益が薄くなりやすい点に注意してください。値上げシミュレーターで、値上げで受注数が減っても手取りが増える条件を確認する
手数料込みで単価を設計する具体例
例1:ロゴ制作(テキスト・データ納品)
制作3時間、やり取り・修正で1時間、合計4時間。目標時給2,000円、素材・ツール代の原価が500円とします。
必要価格(22%): 8,500円 ÷ 0.78 ≒ 10,897円 → 11,000円で設定
確認: 11,000円の手数料2,420円、手取り8,580円 → 原価を引いて8,080円 ÷ 4時間 = 2,020円/時
例2:オンライン相談(ビデオチャット)30分
相談30分、準備と日程調整で30分、合計1時間、目標時給3,000円。
必要価格(27.5%): 3,000円 ÷ 0.725 ≒ 4,138円 → 4,200円〜4,500円で設定
テキスト相談で同じ手取りを確保するなら3,846円。ビデオ形式を選ぶと約290円の上乗せが必要
例3:オプションで手取りを増やす
基本サービス5,000円(手取り3,900円)に、「急ぎ対応」2,000円のオプションを付ける場合、オプションの手取りは1,560円です。追加作業が1時間なら時給1,560円。通常業務の時給が1,950円なら、むしろ下がります。オプションは追加時間に見合う価格にしないと、売上は増えても時給は下がります。
購入者の5.5%は値付けに影響するか
購入者が払う5.5%は出品者の手取りを減らしませんが、購入者の心理には影響します。10,000円のサービスは、購入者の支払いが10,550円になります。同じ内容で直接契約すれば10,000円で済むため、ココナラ外のサービスと比較されると割高に見えます。この上乗せを意識して、価格をキリのよい数字よりやや低めに設定するか、サービスの付加価値(修正回数、納品後サポート)で差を出すかを検討します。なお、購入者の5.5%は支払い時にサービス・オプションごとに別々に計算され、端数は四捨五入です。
このガイドの限界と確認しておくべき点
- 手数料の率や適用条件は改定されることがあります。この記事の数字は2026年10月7日時点で公式ヘルプとお知らせで確認したものです。実際に出品する際は、最新のヘルプを確認してください。
- おひねりへの購入者手数料の適用、ポイント交換時の扱い、法人・インボイス登録者の場合の消費税の細かい扱いなど、ここで断定できない点があります。該当する場合は公式ヘルプで確認してください。
- 電話相談サービスは別の手数料体系で、この記事の対象外です。
- 時給換算には、所得税・住民税・国民健康保険料・インボイス制度による消費税負担は含まれていません。
- ココナラ以外(クラウドソーシングや直接契約)との比較は、クラウドソーシングの手数料を比較した記事も参考にしてください。
まとめ:値付けは「手取りと時間」から決める
ココナラの出品で最初に確認することは3つです。手数料は価格・オプション・おひねりの合計に22%(ビデオチャットは27.5%)かかること、出金は3,000円以上ためれば振込手数料が無料になること、そして値付けは「総作業時間×目標時給÷0.78」で下限を出すことです。この下限を知ったうえで、相場と自分の実績に合わせて価格を決めれば、手数料が理由で赤字になる事態はほぼ避けられます。実際の計算は、手数料計算ツールで価格や手取りを入れて確かめてください。